「穴党のための」フィリーズレビュー。狙うべきは人気の盲点となる4頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

「スピードの勝ったタイプで、デビューからスピードの違いで押し切って2連勝。しかし、前走のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月13日/阪神・芝1600m)では2番手追走から、最後はバタバタになってしまいました。

 この結果だけ見れば印象は悪いのですが、先を見据えて我慢をさせる競馬をした、と考えると、今回に向けてのイメ―ジは悪くありません。むしろ、好印象と言えます。1週前の追い切りでも、坂路で4ハロン51秒0という好時計をマーク。やはり脚力はあるな、と思いました。

 デビュー戦も圧勝していますから、休み明けも問題ありません。速いペースのなか、5~6番手で我慢を利かせて、最後にひと脚使えれば、勝ち切るかどうかは別にして、馬券圏内は十分にあると見ています」

 小田記者はもう1頭、アンブレラデート(牝3歳)を推奨する。母はGI4勝の名牝ダイワスカーレットだ。

「気性のきつい馬が多いダイワスカーレット産駒にあって、これまでで一番落ち着きのある馬だと思います。角居勝彦厩舎の解散で藤原英昭厩舎所属となったのですが、名門から名門への転厩ということからも期待の大きさがうかがえます。

 デビュー戦(10月31日/京都・芝1600m)では好位で折り合って勝つという、お母さんにそっくりなレースぶりを披露。前走の1勝クラス(2月21日/阪神・芝1400m)はインをすくわれて2着に屈しましたが、時計面を含めて勝った馬をほめるべきでしょう。

 レースごとに時計を詰めていますし、馬体も大きくなってきています。血統ほど人気にはならないので、狙い目ではないでしょうか」

 一方、太田記者は2戦1勝、2着1回のララクリスティーヌ(牝3歳)を推す。

「とにかく過去2戦のレベルが高かった。勝利したデビュー戦(11月11日/京都・芝1400m)の2着馬ルチェカリーナは、のちに2勝をマークしています。前走のオープン特別・紅梅S(1月16日/中京・芝1400m)でも、重賞やオープンクラスで好走していた馬がそろっているなかで2着。力がある証拠でしょう。

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