2021.03.13

金鯱賞の注目はデアリングタクトだが、一発あるのはGII初出走の血統馬

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 3歳クラシックの前哨戦、トライアル戦が真っ盛り。今週もオープン特別のアネモネS(3月14日/中山・芝1600m)、GIIフィリーズレビュー(3月14日/阪神・芝1400m)と、GI桜花賞(4月11日/阪神・芝1600m)のトライアルレースが東西で行なわれます。

 そんななか、今週から開幕する中京では注目の古馬重賞が開催されます。GII金鯱賞(3月14日/中京・芝2000m)です。

 今回、世間からも大きな注目を集めている理由は、昨年の三冠牝馬デアリングタクト(牝4歳)が出走するからです。

 牡馬のコントレイル同様、無敗で牝馬三冠を遂げた同馬。GIジャパンC(11月29日/東京・芝2400m)では、三冠牝馬の先輩アーモンドアイ、コントレイルとの夢の対決を果たしました。結果は3着と無敗は途切れてしまいましたが、牡馬や古馬相手にも通用する能力があることを示しました。

 今回、金鯱賞を始動戦に選んだ理由のひとつは、左回りの走りを確認しておきたい、という点があるようです。確かに初めての敗戦となったジャパンCでは、勝ってきたレースでは見せなかった、モタれる面や最後に苦しがるところがあったので、陣営としては課題を突きつけられた気持ちかもしれません。

 とはいえ、負けた相手はアーモンドアイとコントレイルだけ。「同世代の牝馬相手に勝っただけで、牡馬や一流の古馬には通用しない」といった一部の批判的な声を黙らせるには十分な走りを見せたと思います。

 それでも、あえて左回りの金鯱賞から始動するということは、陣営はすでに秋のGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)やジャパンCを見据えているのかもしれませんね。

 距離、コース、馬場、展開を問わず、必ず直線で伸びてくるのが、デアリングタクトの強み。ジャパンCでモタれたのは、左回りが苦手だからではなく、強い相手と本気で走って疲れてしまったからだと、個人的には見ています。中京という舞台は、デアリングタクトの末脚を見せつけるには最適だと思います。

 ちなみに個人的には、デアリングタクトは2400mくらいの距離がぴったりの馬で、2000mはやや短め、マイルの桜花賞などは能力の違いで勝ったと思っています。引退後に振り返ってみれば、アーモンドアイも似たような距離適性でした。