阪急杯は穴党記者が見込んだ3頭が「春一番」並みの高配当を運んでくる

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 GIII阪急杯(阪神・芝1400m)が2月28日に行なわれる。

 GI高松宮記念(中京・芝1200m)の前哨戦としてだけでなく、マイル路線に向かう有力馬たちの始動戦ということもあって、予想のうえでは毎年難解なレースとなっている。

 過去10年の結果を振り返ってみても、1番人気はわずかに2勝。3連単はすべて万馬券となっている。なかでも、2017年は7番人気のトーキングドラムが勝利し、2着に4番人気のヒルノデイバロー、3着に12番人気のナガラオリオンが入って、248万3180円という超高配当をつけた。

 また、馬券に絡んだ馬たちの脚質を見てみると、逃げ馬が3勝しているものの、それ以外は好位、中団からの差し馬か、後方から追い込んできた馬ばかり。そうした傾向と、先週のGIII京都牝馬S(阪神・芝1400m)の結果を踏まえて、日刊スポーツの木南友輔記者はこう語る。

「阪急杯と同じコースで行なわれた京都牝馬Sはイベリスが逃げ切ったものの、2着以下の上位馬は皆、差し馬でした。ならば今週も、差しが決まる展開をイメージしたいと思います」

 そして今年は、人気のレシステンシア(牝4歳)が逃げそうなメンバー構成。差し馬狙いとなれば、どの馬から入っても馬券的な妙味は増しそうだ。

 そこで、木南記者はトライン(牡6歳)の名前を挙げた。

「新馬勝ちのあと、GIホープフルS(競走中止。中山・芝2000m)で穴人気した素質馬。脚部不安で長く休んでいましたが、3走前におよそ10カ月半ぶりの復帰戦でいきなり快勝。舞台となった東京で見ていましたけど、鮮やかな勝利でした。

 過去の戦績を見ると、阪神では3戦していずれも着外と良績はありませんが、2019年2月の1000万下(現2勝クラス。阪神・芝1600m)は、サウンドキアラ、エアアルマス、ラヴィングアンサーなど、相手がかなりそろっていました。しかも、前に行った馬たちが上位を占めるなか、メンバー最速タイの上がりを駆使してコンマ5秒差の6着。悪くない結果だったと思います。

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