日経新春杯は「6億円馬」が魅せる。重賞初制覇へ条件変更も追い風だ
1月17日、中京競馬場でGⅡ日経新春杯(芝2200m)が行なわれる。
今年68回目を迎える伝統のハンデ戦。通常は京都で行なわれるが、1994年の阪神(勝ち馬ムッシュシェクル)以来27年ぶりとなる京都以外の開催で、中京競馬場では初めて。さらに距離も例年の2400mではなく、1993年以来28年ぶりに2200mで行われるため、過去の傾向を当てはめづらい点に注意したい。
今年のレースで大きな注目を集める1頭がアドマイヤビルゴ(牡4歳/栗東・友道康夫厩舎)だ。
前走のアンドロメダSで勝利した、「6億円馬」アドマイヤビルゴ 同馬は、当歳時のセレクトセールで6億2640万円(税込)という史上2位の高額で落札された馬。父は言わずと知れた名馬ディープインパクトで、母は日本のGⅠ桜花賞に当たる、2009年のGⅠ仏1000ギニー(芝1600m)を勝ったイルーシヴウェーヴという世界的良血馬だ。
超高額馬は"期待外れ"に終わることも少なくないが、アドマイヤビルゴは違った。昨年1月の新馬戦(京都/芝1800m)でデビュー戦を勝利で飾ると、続く皐月賞トライアルのL若葉S(阪神/芝2000m)では上がり3F33秒6の瞬発力を見せて連勝。GⅠ皐月賞の出走権利を得たものの「成長途上」ということで回避し、GⅡ京都新聞杯(京都/芝2200m)に出走したが、好位4番手追走から伸びを欠いて4着に敗れている。
その後は夏場を休養に充て、4カ月ぶりとなった9月のムーンライトH(3勝クラス、中京/芝2200m)を勝利。一気に相手強化となった前走のLアンドロメダS(阪神/芝2000m)も、中団追走から直線では豪快な差し脚を発揮して差し切り、5戦4勝とした。キャリアの浅い3歳馬が3勝クラス、リステッドを連勝するのはなかなか簡単ではなく、あらためて高い素質を証明したと言えるだろう。
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