日経新春杯は「京都巧者」推し。
父系も母系もコース相性バッチリだ

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 1月19日、京都競馬場で4歳以上によるGⅡ日経新春杯(芝2400m)が行なわれる。

 昨年はグローリーヴェイズが重賞初勝利を挙げ、同馬はその後、暮れのGⅠ香港ヴァーズ(シャティン/芝2400m)を勝利。その他の過去の勝ち馬も、2017年のミッキーロケットが2018年GⅠ宝塚記念(阪神/芝2200m)、2011年のルーラーシップが2012年のGⅠクイーンエリザベス2世C(シャティン/芝2000m)を勝っているように、出世レースとしても知られている。

「京都/芝2400m」という条件の重賞レースは、日経新春杯の他にも秋にGⅡ京都大賞典があるが、同レースを含めた過去10年間の、京都芝2400m重賞の種牡馬別成績を見ると、25戦7勝と圧倒的な成績を残しているのがキングカメハメハ産駒だ。

 ルーラーシップが2011年の日経新春杯、ローズキングダムが2011年の京都大賞典、トゥザグローリーが2012年の日経新春杯、ヒットザターゲットが2013年の京都大賞典、ラブリーデイが2015年の京都大賞典、レーヴミストラルが2016年の日経新春杯、ミッキーロケットが2017年の日経新春杯を勝利。勝率にすると28.0%となり、ディープインパクト産駒の勝率の2倍を超える数字だ。7勝がすべて異なる馬ということも、適性の高さを物語っている。

 今年のレースに登録しているキングカメハメハ産駒は、レッドジェニアル(牡4歳/栗東・高橋義忠厩舎)。同馬は昨年、11番人気の人気薄だったGⅡ京都新聞杯(京都/芝2200m)を勝利。同年2月の未勝利戦(京都/芝2000m)も含め、全2勝を京都で挙げている"京都巧者"だ。

昨年の京都新聞杯を制したレッドジェニアル昨年の京都新聞杯を制したレッドジェニアル レッドジェニアルは京都新聞杯を勝利後、GⅠ日本ダービー(東京/芝2400m)8着、GⅡ神戸新聞杯(阪神/芝2400m)4着、GⅠ菊花賞(京都/芝3000m)6着と勝ち切れていない。だが、今回は約3カ月ぶりの出走で、育ち盛りの明け4歳馬だけに、リフレッシュしてのパワーアップが期待される。

 日経新春杯は、菊花賞でまずまずの走りを見せた馬の好走が目立っており、昨年の勝ち馬グローリーヴェイズ、2017年の勝ち馬ミッキーロケットはいずれも菊花賞5着からの参戦だった。重賞未勝利だった2頭に比べ、すでに「京都/芝2200m」という近い条件でGⅡレースを勝利しているレッドジェニアルは、より好走の可能性が高いと言えそうだ。

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