チャンピオンズCは外国人起用で
必勝期す馬の対比にいる4頭が面白い

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 秋のダート王決定戦となるGIチャンピオンズC(12月1日/中京・ダート1800m)。2014年に前身のジャパンCダートから名称が代わり、舞台も中京競馬場に移ってからは、より荒れ模様となっている。

 3連単は過去5年のうち4回が、7万円以上の好配当を記録。穴党としては、俄然気合の入るレースと言えるだろう。

 さて今年、人気の中心になりそうなのは、クリソベリル(牡3歳)。デビュー以来5戦無敗と、ダート路線の勢力図を一気に塗り替える"新星"候補として、大いに注目を集めている。

 しかし、そんなクリソベリルに対して、疑問視する声が少なからずある。スポーツ報知の坂本達洋記者は、「本当の完成は、まだ先なのでは」と言って、こう続ける。

「(クリソベリルは)500㎏を超える雄大な馬体で、いかにもパワフルな走りは将来性を感じさせ、どんなレースをするのか、非常に興味深いです。マリアライトやクリソライトなど、兄姉に活躍馬が多いゆえ、素質があるのも間違いないでしょう。ただ、これら兄姉が本格化したのは、古馬になってからなんですよね。

 また、古馬と初対戦となった前走、地方交流重賞のGII日本テレビ盃(9月23日/船橋・ダート1800m)で、きっちり勝ち切ったのは見事ですが、いかんせん相手関係が楽でした。派手に見える成績を鵜呑みにして、高評価を下すのはどうなんでしょうか」

 デイリー馬三郎の木村拓人記者も、クリソベリルについて「1番人気では買いたくない」と話し、同馬への懸念を示す。

「ここまでのレース内容そのものに問題はないのですが、そもそもダート中距離路線において、3勝クラス(旧1600万下)以上で活躍している3歳馬があまり見当たらない。つまり、3歳世代のレベルに疑問があります。

 前走で古馬をやっつけたといっても、相手はロンドンタウン(牡6歳)。同馬が今回のメンバー相手にどこまでやれるか? というと、かなり厳しいと思うんですよ。そうなると、やはり(クリソベリルを含めた3歳世代の)レベル的な疑いが拭えません。

 もちろん(3歳馬で快勝した)昨年のルヴァンスレーヴのように、あっさりということも考えられますが、それを加味しても、1番人気では『オイシイ存在』とは言えないと思います」

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