2019.10.13

スワーヴリチャードの妹、
ルナシオンは「バネがあり、本当にいい馬」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2019年版)
第21回:ルナシオン

 秋のGIシリーズが本格化するなか、2歳戦線でも話題の期待馬、良血馬が続々とデビューしている。

 そして今開催でも、多くのファンが関心を寄せる1頭が初陣を迎える予定だ。美浦トレセンの藤沢和雄厩舎に所属するルナシオン(牝2歳/父ディープインパクト)である。

厩舎スタッフの期待も大きいルナシオン ルナシオンは、数多くいる2歳馬の中でも、ひと際高い注目を集めてきた。というのも、同馬の兄姉たちの活躍があるからだ。なかでも大きいのは、3つ上の兄スワーヴリチャード(牡5歳/父ハーツクライ)の存在だ。

 同馬は、3歳になってGIII共同通信杯(東京・芝1800m)を制すると、世代の頂点を決めるGI日本ダービー(東京・芝2400m)で2着と好走。勝ち馬レイデオロと接戦を演じて、栄冠まであと一歩という走りを見せた。

 以降、重賞戦線で人気の一角を担って奮闘。4歳になると、GII金鯱賞(中京・芝2000m)を制し、続くGI大阪杯(阪神・芝2000m)では、向上面から一気にまくる豪快な競馬で勝利。念願のGIタイトルを手にした。

 その後も、GI安田記念(東京・芝1600m)、GIジャパンカップ(東京・芝2400m)で3着と健闘するなど、トップレベルで活躍。5歳になった今年も、海外GIのドバイシーマクラシック(UAE・芝2410m)、GI宝塚記念(阪神・芝2200m)で3着に入って、現役屈指の実力を誇示している。

 このスワーヴリチャードのほか、2011年生まれの兄バンドワゴン(牡、父ホワイトマズル)も、その素質の高さから「大物」と騒がれた1頭だ。デビュー戦、2戦目の500万特別(現1勝クラス)と、それぞれ後続に6馬身差、5馬身差という圧勝劇を披露。3戦目のGIIIきさらぎ賞(京都・芝1800m)でも、勝ち馬にアタマ差の2着と善戦し、クラシック候補に挙げられた。

 だが、その後に故障。クラシック出走は叶わず、2年後に復帰するも、オープン入りするのが精いっぱいだった。順調であれば、重賞の1つや2つは勝っていたのではないだろうか。