新潟記念は高配当が多発。
夏最後の大花火はディープ産駒で打ち上げだ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 夏競馬も、はや最終週。ラストを飾るのは、GIII新潟記念(9月1日/新潟・芝2000m)となる。

 夏のハンデ重賞とあって、これがまたひと筋縄では収まらないレースだ。過去10年で、1番人気は2勝、2着2回、3着0回、着外6回と、馬券に絡む確率は5割に満たない。おかげで、3連単では好配当が続出。10万円超えの高配当が7回も出ている。

 こうした傾向について、スポーツ報知の坂本達洋記者はこう分析する。

「基本的には、実績馬と新興勢力の力関係をどう判断するか、そしてハンデ戦という点が、予想のポイントになります。ただ、実績馬は秋への始動戦ということもあり、仕上がっていない状態にあったり、一方の上がり馬も、夏の暑さが堪えて状態が落ちていたり、といったことがしばしばあります。それが、波乱が起きる要因となっているのではないでしょうか」

 加えて、坂本記者はトップハンデの馬について、こんな見解を示した。

「過去10年でトップハンデの馬は、2011年にナリタクリスタル(57.5㎏)が勝利し、2016年にアルバートドック(58kg)が2着に入っていますが、昨年のレースで7着に終わったセダブリランテス(57.5kg)をはじめ、おおよそ馬群に沈んでいます。だからといって、軽ければいい、というわけでもないんですけど......」

 何はともあれ、専門家も頭を悩ます難解なレースであることは間違いない。言い換えれば、このレースをうまく仕留められれば、高配当をゲットできる可能性が高い、ということだ。

 そうして、坂本記者が「穴馬」として推すのは、センテリュオ(牝4歳)だ。トーセンスターダムらを兄に持つ良血馬で、ここまで通算10戦して、重賞以外では連対を外していない。

重賞初制覇を狙うセンテリュオ重賞初制覇を狙うセンテリュオ「オープン入りしたばかりの前走、GIIIマーメイドS(6月9日/阪神・芝2000m)では、1番人気に支持されながら4着に敗れました。それでも、中2週と間隔のないローテだったことを考えれば、後方からしぶとく追い上げたことは評価できます。勝ち馬とはコンマ4秒差で、力をつけていることは明らかです。

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