1番人気が強いプロキオンS。
だが今年は差し馬の中に逆転候補がいる
今週末、ダート重賞のGIIIプロキオンS(7月7日/ダート1400m)が中京競馬場で行なわれる。
同レースの舞台が中京に移ったのは、2012年。過去7回のレースで、1番人気は2勝、2着2回、3着2回、着外1回と、軸としては安定した成績を残している。
それでも、3連単は2016年を除いて、すべて万馬券。2012年には、12番人気のトシキャンディが大金星を挙げ、4番人気のアドマイヤロイヤルが2着、1番人気のファリダットが3着に入って、3連単は30万円オーバーの高配当となった。
こうした傾向からして、1番人気+人気薄の伏兵といった組み合わせが、このレースで好配当をゲットするための有効な手段かもしれない。
今年の1番人気は、おそらく昨年の覇者であるマテラスカイ(牡5歳)だろう。だが、日刊スポーツの松田直樹記者は、同馬に対して懐疑的な目を向ける。
「圧巻の逃げ切り勝ちを収めた昨年のマテラスカイは衝撃的でした。レコード勝ちとなった1分20秒3という時計は、芝のオープンでも勝ち負けになる走破タイムです。今年も2週前、1週前と、栗東の坂路で"らしさ"を見せる、4ハロン50秒台の猛時計を連発。連覇に向けての調整は、まさに順調といった雰囲気にあります。ただ......。
ドバイ遠征(3月)帰り、というのが引っかかります。今年、ドバイに遠征した10頭のうち、帰国後に日本のレースを走った4頭は、すべて未勝利に終わっているからです。それも、アーモンドアイ、レイデオロ、スワーヴリチャード、ノンコノユメと、各部門でトップレベルに位置する馬ばかりで、それらすべてが負けている事実は重いです。
ちなみに、14頭が出走した昨年も、帰国初戦で重賞を勝ったのは、ドバイターフ(UAE・芝1800m)で3着のあと、GIIIクイーンS(札幌・芝1800m)を圧勝したディアドラだけです」
マテラスカイの能力は認めつつも、勝つまでには至らない――そんな松田記者の見解に乗るならば、マテラスカイを2、3着と考えた組み合わせで勝負するのが面白そう。では、逆転候補となるのは、どんな馬か。松田記者はこう語る。
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