名手ルメールが「相当な馬」と絶賛。
大一番へ夢膨らむラストドラフト

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

2019年クラシック候補たち
第3回:ラストドラフト

 今年の3歳クラシック戦線において、母子2代でクラシック制覇を目指す馬がいる。美浦トレセン(茨城県)の戸田博文厩舎に所属するラストドラフト(牡3歳/父ノヴェリスト)である。

 同馬の母は2011年、3歳牝馬のクラシックであるGI桜花賞(阪神・芝1600m)を制したマルセリーナ(父ディープインパクト)。後方一気の鮮やかな差し切り勝ちで見事に戴冠を果たした。

 同馬は以降も重賞戦線で奮闘。5歳時にはGIIIマーメイドS(阪神・芝2000m)を勝つなど、息の長い活躍を見せた。

 その彼女が2016年に産んだのが、ラストドラフトである。

京成杯でも力強い競馬を見せたラストドラフト京成杯でも力強い競馬を見せたラストドラフト 昨秋の2歳新馬(11月25日/東京・芝1800m)でデビュー。道中は中団で待機すると、直線で力強い末脚を披露。33秒1という上がりをマークして、初陣を飾った。

 そして、続く2戦目ではいきなり重賞に挑戦。年明けのGIII京成杯(1月14日/中山・芝2000m)に挑んだ。

 同レースでは前走とは一転し、好スタートから先行。2番手のポジションにつけて、レースの主導権を握った。3コーナーから後続も進出し始めて馬群は一団となるが、ラストドラフトは直線入口で早くも先頭へ。そのまま直線半ばで後続を突き放すと、最後は1馬身4分の1差をつけて快勝し、新馬勝ちからの2連勝を決めた。

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