セントライト記念は、春のクラシック未出走の上がり馬3頭に春が来る

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 秋競馬も、はや2週目。海の向こうフランスでは、凱旋門賞(10月7日/ロンシャン・芝2400m)の前哨戦となるフォワ賞(9月16日/ロンシャン・芝2400m)が行なわれるが、日本では3歳牡馬三冠の最終戦となるGI菊花賞(10月21日/京都・芝3000m)のトライアル戦、GIIセントライト記念(中山・芝2200m)が9月17日に行なわれる。

 セントライト記念の過去10年の傾向を振り返ると、1番人気は3勝、2着2回、3着1回、着外4回と連対率は50%。そのうち、GIで馬券圏内(3着以内)に入ったことがない馬が1番人気に推されたケースが3度あるが、いずれも着外に終わっている。

 この点については、目下3戦3勝という戦績に加え、昨年のダービー馬レイデオロの全弟でもあることから、上位人気が予想されるレイエンダにとっては嫌なデータとなる。

 日刊スポーツの木南友輔記者も、レイエンダの能力は認めつつも、ここでは懐疑的な目を向ける。

「藤沢和雄調教師のレイエンダへの惚れ込みはすごくて、昨年のオークス週には、レイデオロがダービーを勝つ前に『この馬(レイデオロ)か、その弟(レイエンダ)は、必ず種馬にしなくては。そのくらい、いい馬』と話していたほど。そういう意味では、あっさり勝っても不思議はないんですが、藤沢和厩舎は(同じく菊花賞トライアルの)神戸新聞杯(阪神・芝2400m)での成績が抜群な一方で、セントライト記念の成績はパッとしません。

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