天皇賞・春の穴馬3頭。うち1頭は「くれば蔵が建つ」レベルの破壊力 (3ページ目)
今年、このビートブラックと似たようなタイプの馬がいる。
トーセンバジル(牡6歳)だ。
同馬は昨年の阪神大賞典で3着と好走している。GIIの一戦とはいえ、勝ったのはGI連勝中だったサトノダイヤモンド、2着は今回1番人気が濃厚なシュヴァルグランというハイレベルなメンバーだった。その2頭に次ぐ3着であれば、十分な実績と捉えてもいいだろう。
加えて、同馬は前年の天皇賞・春にも出走。8着に敗れたものの、この舞台を経験しているのは大きい。さらに、昨年は国際GIの香港ヴァース(12月10日/香港・芝2400m)で3着になるなど、地力アップも見られる。
もちろん、今回の距離延長もプラスに働くと思われるが、前走の日経賞で人気を裏切って(2番人気で5着)、天皇賞・春では人気落ち必至な状況だ。
まさしくビートブラックに似た境遇にある。一発あっても不思議ではない。
天皇賞・春の歴史を改めて振り返ってみると、勝ち馬以外にも、2、3着に10番人気以下の伏兵が飛び込んできて波乱となったことは何度となくある。
2010年には、16番人気のメイショウドンタクが3着と激走。前述した2014年のホッコーブレーヴの例もある。そして、このレース常連のカレンミロティックは、2015年に10番人気で3着、2016年には13番人気で2着となって穴を開けている。
このうち、メイショウドンタクと2016年のカレンミロティックには類似点がある。3000m以上のレースで実績がありながら、戦績に波があって人気が上がらなかったことだ。
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