安藤勝己はあの馬を切った。皐月賞、ダービーを読む「3歳牡馬番付」 (2ページ目)

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO


横綱:ダノンプレミアム(牡3歳)
(父ディープインパクト/戦績:4戦4勝)

 皐月賞まではこの馬でいけるんじゃないかな、と思っていただけに、突然の回避には驚いた。ダービーとなると何とも言えないけど、これまでの実績からすれば、現状では世代トップの評価は妥当ではないだろうか。

 とにかく、弥生賞は強かったね。外枠で前に壁が作れない状況だったけど、カーッといってしまうようなことはなかった。前を追いかけてはいくんだけど、ある程度までいくと、それ以上はいかないで、うまく2~3番手で折り合えていた。

 それで、直線に入ると(後続を)一気に突き放していくんだからね。着差は1馬身半差だったけど、2着以下とはそれ以上の力の差を感じたよ。

 跳びに柔らかさがあって、リズムよくいくと"どこまでも伸びる"という印象。(レースを)安心して見ていられるし、レースぶりが完成している。

 もうひとつ、この馬のいいところは、走るたびに馬体重が増えていること。完成したレースぶりを見せていながら、馬体的にはまだ成長を続けているということだからね。頼もしい限りだよ。

 ダービーで不安があるとすれば、切れ味勝負になったとき。それでも、そう大きく負けることはないと思っている。

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