フィリーズレビューで思い出す、地方馬ライデンリーダーの「凄い脚」 (4ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 もちろん、そこに最も大きな役割を果たしたのがライデンリーダーだったことは言うまでもない。

「ライデンリーダーはオレのルーツ」

 アンカツさんはそんな言葉も口にした。

 そして、そのアンカツさんは、やがて地方競馬から中央に移籍することを認められた騎手の第1号となり、そうやってアンカツさんが切り開いた道のあとを何人もの地方競馬のジョッキーたちがたどった。

 地方出身のジョッキーは、今や中央競馬には欠かせない。みんながそう思うほど、彼らは中央競馬で立派に市民権を得ている。

 もとをたどれば、何を隠そう、アンカツさんと彼の相棒であるライデンリーダーの、歴史的といっても過言ではない4歳牝馬特別の勝利こそが、その発端だったのだ。

 4歳牝馬特別を勝ったあと、ライデンリーダーは桜花賞に駒を進めた。単勝1.7倍という支持を集めたが、4着善戦という結果にとどまった。

 桜花賞後に挑んだオークスでも13着と馬群に沈んだ。中央ではトータル7戦に出走。当時4歳馬限定のレースだったエリザベス女王杯のトライアル、ローズSで3着と好走したものの、4歳牝馬特別以上の成績を残すことはなかった。

 それでも、その成績以上に、ライデンリーダーという存在は記憶に残っている。

 もうすぐ今年も、そのレースのときがやってくる。ライデンリーダーのような、豪快な末脚を披露する馬が現れるのか、注目である。

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