真夏の電撃戦アイビスSD。血統的視点から勝ち馬がクッキリ浮かんだ (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by Nikkan Sports

 そんなヨハネスブルグを父に持つのがネロ(牡6歳/栗東・森秀行厩舎)。昨年の2着馬であり、新潟芝1000mでは5戦して2勝、2着3回と安定した成績を残している。昨年のGIII京阪杯(2016年11月27日/京都・芝1200m)を4馬身差で圧勝し、実績十分なので斤量は58kgとメンバー中最も重いが、同コースで行なわれた昨年の韋駄天Sは57.5kgを背負って0秒2差の2着に入っている。58kgもこなせそうだ。

 マイネルラヴ産駒からはブライトチェリー(牝7歳/美浦・菊川正達厩舎)がスタンバイ。新潟・芝1000mでは11戦して2勝を挙げている。しかし、2015年5月以来、勝利から遠ざかっており、今年でもう7歳。今年に入ってからも7着、7着といいところがなく、ここに来ての一変は難しそうだ。

 キンシャサノキセキ産駒からはアースエンジェル(牝5歳/美浦・田中剛厩舎)が登録。全12戦中8戦が新潟・芝1000mで、3勝、2着1回という成績を残している。ただ、まだ準オープンクラスの馬で、1000万下までしか勝利のない格下馬。いきなりの重賞で好走は厳しそうだ。

 ナリタスターワン(牡5歳/栗東・高橋亮厩舎)はショウナンカンプ(その父サクラバクシンオー)産駒。ショウナンカンプ産駒は芝1000~1200mだと36位の勝利数だが、新潟・芝1000mに限ると9位の好成績。勝率8.6%、連対率17.1%と、1000~1200mの5.2%、14.3%から大幅に成績がアップしている。本馬は前走のGIII CBC賞(7月2日/中京・芝1200m)では6着ながら勝ち馬と0秒3差とまずまずの走りを見せた。新潟コースは初めてとなるが血統的に見逃せない。

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