調教師が「夢」を激白。ユニコーンSは新女傑リエノテソーロで鉄板! (4ページ目)

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi


リエノテソーロと、同馬を管理する武井亮調教師。photo by Tsuchiya Masamitsuリエノテソーロと、同馬を管理する武井亮調教師。photo by Tsuchiya Masamitsu ところで、武井調教師の目にかなったリエノテソーロはどうやって成長してきたのか。その過程を少し振り返ってみたい。

 1歳の秋に来日してから、リエノテソーロは順調に調教が積まれてきた。その間、武井調教師も「ゲートの動きからして、ちょっとモノが違う」とかなりの手応えを感じていたという。

 ところが、デビュー戦のために北海道に輸送された際、思わぬアクシデントがリエノテソーロを襲った。武井調教師が説明する。

「向こうに着いたら、腸炎になりまして......。処置を間違えたら、命を落としかねないものでした。この馬は妙に頭がいいというか、センシティブなところがあって、環境が変わったり、普段と違うことがあったりして、それに納得できないと、ガタガタッと体に(症状が)出るんです」

 結局、予定していたレースには使えなかった。

 外国産馬のため、使えるレースは新馬戦でも限定される。目標であるエーデルワイス賞から逆算して、急きょ新馬からオープン特別のすずらん賞を連闘するプランが組まれた。デビュー2戦が芝だったのはそのためだ。

「『ダート向き』とは言いましたけど、芝でもこの新馬戦は勝てるかな、という自信はありました。次と、その次もあるので、ジョッキーにはあまり馬に負担をかけないよう指示しましたが、思っていた以上に楽勝でしたね」(武井調教師)

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