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阪急杯で本命シュウジを逆転へ。
ロサギガンティアに好材料が2つある (2ページ目)

 今年のメンバーの中で、本番の高松宮記念でも可能性を感じる馬を挙げるとしたら、最初に目がいくのは、シュウジ(牡4歳)です。

 今回と同じ舞台で行なわれた前走の阪神C(2016年12月24日)でも、鮮やかな差し切り勝ちを収めました。それまでのシュウジと言えば、スピードの違いで抑え切れず、ハナか、2、3番手につけて先行し、そのままゴールに粘り込むというレースぶりでしたが、そうしたイメージを払拭する内容でしたね。

 2歳時に小倉2歳S(2015年9月6日/小倉・芝1200m)を圧勝。その後はマイルGIに挑戦しましたが、案の定、折り合いに苦労して結果を出せませんでした。それでも、3歳夏からスプリント戦を主戦場として活躍。夏の北海道シリーズで好走を重ね、秋のGIスプリンターズS(2016年10月2日/中山・芝1200m)でも、その持ち前のスピードを武器にして4着に粘り込みました。

 その当時から、「もう少し抑えが利くようになれば、すごい馬になるかも......」と思っていました。そうしたら、前走ではその期待に応えてくれる競馬を披露してくれました。

 やや出負け気味にスタートを切って、その直後は少しかかり気味にポジションを押し上げてしまいましたが、中団より前で落ち着くと、そこからはバッチリ折り合って追走。直線に入ってからは、外へ出す余裕があるほどの脚をためていて、そこからしっかりと弾けて差し切りました。

 ミッキーアイルが飛ばしてくれたことで、ペースが落ち着かなかったこともよかったと思いますが、馬込みの中で前に馬を置いても折り合えたことは大きな収穫です。おそらく、最初からそういうレースをしようと意識していたとは思えませんが、結果的に"そういうレースができた"ことはよかったと言えるでしょうね。

 今回の阪急杯は、ミッキーアイルのような存在はいません。そうなると、ペースが落ち着く可能性もありますが、それでも前走と同じような競馬をして結果を出すことができれば、本番の高松宮記念でも最有力候補に挙げられるでしょう。

 ビッグアーサーやダンスディレクターといった有力馬が、故障などですでに高松宮記念回避を表明。王者不在で混沌とした短距離路線ですが、もしかしたら今回、新たな"スプリント王"が誕生するかもしれませんね。

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