驚異の末脚「まだ伸びる」。フェブラリーSに挑むカフジテイクの勝算 (4ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 そうなると、結果を左右するのは、やはり根岸Sのときのような脚が使えるかどうか。加えて今度は、それが使えたとしても、最強クラスの相手にも通用するかどうか、ということになる。

 先の競馬関係者によれば、福永騎手は昨年の秋には「来年のフェブラリーSには、この馬に乗りたい」と思っていたそうだ。当時、カフジテイクはオープン特別を勝ち上がったばかりだったが、同レースで別の馬に騎乗していた福永騎手は、その強い勝ち方に強烈なインパクトを受けた。夏の休養を経て、「馬がすごく成長していると感じた」という。

 そして、根岸Sに騎乗して、実際にその成長を確認できた。それだけでなく、福永騎手は「この馬はまだまだ成長の余地を残している」と語っていたそうだ。競馬関係者がその詳細を明かす。

「この馬は、5歳になって、かなりレースの数も使っているのに、福永騎手は『(馬体が)まだ緩い』と言うんです。つまり、成長し切っていないということ。裏を返せば、それだけ成長の余地がまだあるということ。彼はそれを含めて、『チャンスがある』と話していました」

 根岸Sの末脚は「極限」ではなかった――。カフジテイクには、もう一段上のギアがあるということだ。

 その異次元の末脚をフェブラリーSで披露し、もはや"個性派"ではなく、正真正銘のダート界"最強馬"として君臨してもおかしくない。

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