「モノが違う」とスタッフ絶賛。オーロラエンブレムが妖しく輝く

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2016年版)
第23回:オーロラエンブレム

 3歳「牝馬三冠」レースの最終戦となるGI秋華賞(京都・芝2000m)。2008年のこのレースでは、11番人気という低評価だったブラックエンブレムが大金星を挙げて、単勝は2990円の高配当となった。

 秋華賞では「波乱の立役者」になったものの、過去の戦績を振り返れば、彼女はGI馬になってもおかしくない存在だった。3歳春にはGIIIフラワーC(中山・芝1800m)で1番人気に支持されて、見事人気に応えて逃げ切り勝ち。GIオークス(東京・芝2400m)では、勝ち馬にコンマ3秒差の4着と健闘している。実力がありながら、秋華賞では人気の盲点になったと考えられる。

 彼女の秘めた能力は、引退後、さらに発揮されることになる。繁殖牝馬として、優秀な子どもたちを次々に送り出しているのだ。

 2012年生まれのブライトエンブレム(牡4歳/父ネオユニヴァース)は、GIII札幌2歳S(札幌・芝1800m)を快勝。GII弥生賞(中山・芝2000m)で2着、GI皐月賞(中山・芝2000m)でも4着と好走した。

 他にも、2011年生まれのテスタメント(牡5歳/父ディープインパクト)は、これまでに3勝。2013年生まれのアストラエンブレム(牡3歳/父ダイワメジャー)もすでに4勝を挙げ、重賞戦線でも3、4着に入線するなど、トップクラスの力を示している。

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