心情とお金は別だ! 凱旋門賞の馬券は人気薄外国馬を狙い撃ち (3ページ目)

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki  photo by PanoramiC/AFLO

 牝系も素晴らしい。叔母に仏GIサンクルー大賞典のプリュマニアがいて、11番人気で凱旋門賞を勝った前述のデインドリームとも同じ。つまり、サクラローレル、キンシャサノキセキ、タイムパラドックスとも同じファミリーなのである。近親に日本馬がいると親近感を感じるのは筆者だけではないはずだ。さらに、デインドリームの他にも、1992年の凱旋門賞で、15番人気で3着に入ったヴェールタマンドもいるという、"凱旋門賞大穴牝系"なのである。鞍上は11番人気、5番人気のフリントシャーで2年連続2着に入っているギュイヨン騎手。管理するラフォンパリアス調教師は12番人気で2012年に勝利したソレミアも管理しており、血統のみならず関わる人間も穴実績のある人ばかり。ブックメーカーのオッズでは単勝30倍前後となっており、恰好の穴馬と言えるだろう。

 1番人気が予想されるポストポンド(牡5歳/英・R.ヴェリアン厩舎)は昨夏の英GIキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(アスコット・芝約2400m)からGI4勝を含む6連勝中。GIドバイシーマクラシック(メイダン・芝2410m)では日本のドゥラメンテを完封している。レフトハンドと同じドバウィ産駒で、祖母ビアンカネラは2歳時にデビューから3連勝で愛GIモイグレアスタッド(芝約1400m)を勝った馬。近親に重賞勝ち馬が多数出ている牝系もなかなかで、距離実績からも大崩れはなさそうだ。ただ、5歳牡馬の勝利は2002年マリエンバード、1988年トニービンと、過去40年遡っても2頭しか出ておらず、年齢的には厳しいというデータが残っている。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る