マカヒキの凱旋門賞制覇に立ちはだかる、
恐るべき欧州の強豪馬たち (3ページ目)
この勝利にブックメーカーはすぐさま反応。アルマンゾルは今後、2000m路線を進むことを示唆しながらも、地元の凱旋門賞出走にも含みを持たせていることをふまえて、各社そろって2番人気の評価へと押し上げた。逆に人気を裏切って8着に敗れたハーザンドは、3着のマインディングとともに評価を落とすことに。
ただ、昨年はアイリッシュチャンピオンSを勝ったゴールデンホーンがそのまま凱旋門賞を制したが、今年はそのゴールデンホーンの勝ち時計よりも3秒以上要していた。馬場状態は同じイールディング(日本の「重」に相当)だったものの、より重馬場適性も要する状態だったのであれば、本番のシャンティイの馬場状態によっては、今回の結果による評価をもう一度見直さねばならない。
ニエル賞と同日、同じシャンティイ競馬場では他に同距離の前哨戦が2レース行なわれた。古馬牡馬によるGIIフォワ賞は、フランスのシルバーウェーヴ(牡4/父シルバーフロスト)が前走のGIサンクルー大賞(フランス・サンクルー競馬場・芝2400m)に続いて、重賞を連勝。3歳以上の牝馬で争われたGIベルメイユ賞を制したのは、今年のフランスオークスの2着馬、レフトハンド(牝3/父ドバウィ)が初GIタイトルを手にした。
これを受けて評価が上がったのが、フランスオークスでレフトハンドを下した勝ち馬であるラクレッソニエール(牝3/父ルアーヴル)である。昨年の夏にデビュー以来8戦無敗。すでにGIも2勝している。無敗のフランスオークスの勝ち馬といえば、2013年、14年と凱旋門賞を連覇した名牝トレヴが思い出される。
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