他陣営もお手上げ? 年度代表馬モーリス、香港でGI4連勝へ (4ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 昨年の今頃は、クラス2(日本の準オープンに相当)を勝った程度だったが、じわじわと実力をつけると、昨年の香港マイルで地元馬最先着の2着に好走。年が明けて、1月に出走したGIスチュワーズカップ(シャティン・芝1600m)で初重賞勝利を飾り、前走がフロックでないことを示した。続く2月のGI香港ゴールドカップ(シャティン・芝2000m)は距離が合わず9着に敗れたが、再びマイル路線に矛先を向け、今回に向けて調整が続けられた。

 このチャンピオンズマイルに出走する香港調教馬のうち、コンテトンメント(せん5歳、J.サイズ厩舎)、ビューティーオンリー(せん5歳、A.クルーズ厩舎)、ダンドネル(せん6歳、C.ファウンズ厩舎)の3頭が安田記念にも予備登録を行なっている。そのうち最もレーティングが高いコンテントメントは、昨年の香港マイルではモーリスから2馬身3/4の5着。その後、3月にはGIクイーンズシルバージュビリーカップ(シャティン・芝1400m)で初GIタイトルを手にした。これまでに17戦して6着以下がない安定感が持ち味だ。

 海外勢はモーリスのほかにゴドルフィンのボウクリーク(牡5歳、J.オシェア厩舎)とセーフティチェック(牡5歳、C.アップルビー厩舎)がスタンバイ。前者は3歳時にイギリス、アイルランドでGIIを連勝。4歳秋にオーストラリアに移籍後もGIIのピーターヤングSを勝利した。海外勢の中では最も早く香港入りし、順調に調整が進められている。

 昨年、大ブレイクを果たしたスクリーンヒーローの産駒たち。筆頭格のモーリスが香港で出走し、日本では同じ日に天皇賞・春に有馬記念馬ゴールドアクターが挑む。海をまたいで相次いでヒーローの凱歌が沸き上がるか。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る