【競馬】高次元の中山記念、「怪獣」エアソミュールが大暴れの予感

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 今年で88回目を迎える伝統の一戦、中山記念(中山・芝1800m)が3月2日に開催されます。

 何より注目すべきは、豪華なメンバーがそろったことです。3年前(2011年)、有馬記念を制したばかりのヴィクトワールピサが勝ったときも、2着に皐月賞馬のキャプテントゥーレ、3着にダービー2着のリーチザクラウンと、好メンバーが激戦を繰り広げましたが、出走馬全体のレベルを考えれば、今回はここ数年で最も高いレベルにあると思います。

 そんな中、まず取り上げなければいけないのは、やはりジャスタウェイ(牡5歳)でしょう。2着ジェンティルドンナに4馬身の差をつけた、昨秋の天皇賞(2013年10月27日/東京・芝2000m)の勝利は圧巻でした。あまりにも強かったので、あれが通算3勝目だったことにとても驚きました。

 ともあれ、天皇賞圧勝の前兆は確かにありました。

 昨年は中山金杯(3着。1月5日/中山・芝2000m)から始動して、京都記念(5着。2月10日/京都・芝2200m)、中日新聞杯(8着。3月9日/中京・芝2000m)と、春先は人気を裏切るレースが続きました。ものすごくいいバネを持っていながら、レースで見せる走りは、どこか頼りなく、パワフルさに欠けていました。

 しかしそれから3カ月後、エプソムC(2着。6月9日/東京・芝1800m)から関屋記念(2着。8月11日/新潟・芝1600m)にかけて、「グングン成長しているな」と思えるような走りに変わっていきました。おそらく、鞍上の福永祐一騎手が先を見据えて、あえて脚を溜める騎乗をしたからだと思います。そうして、終(しま)いの決め手を磨いて、爆発力が高まるように教え込んできたのでしょう

 それが、身になっていることを感じたのは、秋初戦の毎日王冠(10月6日/東京・芝1800m)でした。それまでの後方一気の競馬ではなく、好位で折り合って、上がり32秒7という強烈な決め脚を繰り出しました。結果は2着でしたが、パワーアップしていることを見事に証明する一戦でしたね。その走りが、次走の天皇賞のパフォーマンスにつながったのでしょう。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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