【競馬】素質馬ダービーフィズ。AJCCで「大化け」なるか (2ページ目)
他で気になるには、中山金杯(1月5日/中山・芝2000m)で5着と好走したケイアイチョウサン(牡4歳)です。中山金杯でも、鞍上の横山典弘騎手が彼ならではの好騎乗を見せてくれましたが、今回の条件のほうが同馬の良さを一層引き出してくれると思います。1週前の追い切りで横山騎手が乗っていないのは気がかりですが、いい競馬を見せてくれるのではないでしょうか。
中山・芝2200mという舞台が合いそうなダービーフィズ。 ところで、今回の「ヒモ穴馬」には、ダービーフィズ(牡4歳)を取り上げたいと思います。菊花賞(2013年10月20日/京都・芝3000m)では、馬場や展開などに恵まれず、16着と惨敗してしまいましたが、その後、年末のディセンバーS(2013年12月14日/中山・芝1800m)では、3着と力のあることを見せてくれました。
そのディセンバーSでは、久しぶりに蛯名正義騎手が手綱を取りましたが、乗り役に従順で、好位でしっかり折り合い、上手な競馬をしているように見えました。仕掛けてからの反応もよく、スッと押し上げていきました。2走前、3走前に騎乗した田中勝春騎手とも手が合っていたと思いますが、やはりデビューからしばらく手綱を取っていた蛯名騎手とのコンビがマッチしているのでしょうね。
結局、終(しま)いで伸び負けして勝ち切れませんでしたが、立て直しを図ってからの休み明け初戦で、1800mという距離もやや短かったような気がします。今回は、昨年2着と好走したセントライト記念(2013年9月17日/中山・芝2200m)と同じ舞台。さらに、一度使った上積みも見込めます。まだ成長途上で本格化するのはもう少し先のことかもしれませんが、いつ大化けしてもおかしくない素質馬です。ここで、どんな競馬をしてくれるのか、必見です。
プロフィール
大西直宏 (おおにし・なおひろ)
1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。
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