【競馬】中山記念、アンコイルドが5連勝を達成する現実味
高いポテンシャルを秘める4連勝中のアンコイルド。ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」
伝統の一戦、中山記念(中山・芝1800m)が2月24日に行なわれます。
同レースは距離が1800mということもあって、例年マイル(1600m)路線の馬と、2000m前後の中距離を得意とする馬が入り混じって激突します。今年も、マイルCS(京都・芝1600m)や東京新聞杯(東京・芝1600m)などを転戦してきたマイラーに、中山金杯(中山・芝2000m)やAJCC(中山・芝2200m)から参戦する中距離馬、さらには有馬記念(中山・芝2500m)組などもいて、多彩な顔触れとなりました。
まず注目は、いずれもこのコラムで推奨し、前走の重賞を見事制した2頭。中山金杯を勝ったタッチミーノット(牡7歳/「中山金杯は、タッチミーノットで『お年玉』をゲット!」1月4日配信)と、AJCCを快勝したダノンバラード(牡5歳/「AJCCでは、ダノンバラードの末脚が爆発する!?」1月19日配信)です。
「いつ重賞を勝つか」と言われながら、なかなか勝利に恵まれなかったタッチミーノットは、中山金杯でようやく重賞制覇を果たしました。こういう馬は、ひとつ勝つことによって自信をつけ、今までの惜敗続きが嘘のように勝ち星を重ねることがしばしばあります。鞍上の横山典弘騎手も、馬のクセを手の内に入れていますから、その可能性は十分ありそうです。
一方、久しぶりの重賞勝利を飾ったダノンバラード。レースでは、内にもたれて他馬に迷惑をかけてしまったので、昨年までのルールなら、降着になっていたと思われます。それでも、先頭でゴールしたことは、事実です。前走でも鞍上を務めたベリー騎手にとっては、今回が短期免許の最終週。今度こそすっきり勝って、気持ちよく帰国したいでしょうから、その手綱さばきにも期待が持てそうです。
有力馬がズラリとそろう中、今回の『ヒモ穴馬』には、昨秋の復帰後、500万円下の条件戦から1000万円下、1600万円下、そしてオープンと、目下4連勝中のアンコイルド(牡4歳)を挙げたいと思います。
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著者プロフィール
大西直宏 (おおにし・なおひろ)
1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。