【競馬】共同通信杯で爆発か!? メイケイペガスターの秘めた末脚

東京の舞台で一発ムードが漂うメイケイペガスター。東京の舞台で一発ムードが漂うメイケイペガスター。ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 3歳クラシック路線における注目の一戦、共同通信杯(東京・芝1800m)が2月10日に行なわれます。昨年は、その後二冠(皐月賞、菊花賞)を手にしたゴールドシップが勝利し、のちのダービー馬ディープブリランテが2着。結果的に上位2頭がクラシック三冠をすべて制し、大出世レースとなりました。

 そして今年も、クラシックで有力視されそうな素質馬が出走します。

 まず注目は、岩田康誠騎手がこだわりを持って騎乗している、ラウンドワールド(牡3歳)です。デビューからずっと岩田騎手が騎乗し、中止になった1月14日の京成杯(中山・芝2000m。※1月21日に代替開催もラウンドワールドは回避)でも、関西を主戦場とする岩田騎手が中山まで乗りに来ました。トップジョッキーがそれほどの思い入れを持って騎乗するには、それだけの理由があるはずです。

 前回、このコラムで取り上げた東京新聞杯でも、岩田騎手が同じように力を注いでいたクラレント(「東京新聞杯は、持久力あるクラレントが突き抜ける!?」2月2日配信)で見事結果(1着)を出しました。当然、ラウンドワールドからも目が離せません。

 ただ、京成杯が中止になったあとの状態が心配されます。栗東トレセン(滋賀県)から中山競馬場(千葉県)まで長距離輸送をして、レースを使わないで再びその道のりを帰っていったことは、一度は戦闘態勢に入った馬にとってかなりのストレスになったのではないでしょうか。何事もなければ、翌週の代替開催に出走していたはずで、それが叶わなかったのは、何かしらの反動があったのかもしれません。

 その後は、2月3日のきさらぎ賞(京都・芝1800m)にも登録していましたが、結局そこも使わず、今回の共同通信杯にスライド出走となります。ちなみに、そのきさらぎ賞では、ラウンドワールドと同じ境遇だった(京成杯に出走予定も代替開催は回避)リグヴェータ(牡3歳)が凡走。もちろん、キャリアの浅いリグヴェータを比較対象にはできませんが、少しばかり嫌な材料です。ラウンドワールドの状態面はどうなのか、ますます気になるところです。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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