西村優菜が初めて味わった挫折 涙したQシリーズ後は「燃え尽き症候群みたいになってしまって実は...」 (3ページ目)
――そのQシリーズの結果ですが、2023年シーズン前半戦で多くの出場機会を得られる20位以内には2打及ばず、出場機会がかなり限定される24位でフィニッシュ。米ツアーのメンバー資格こそ得られましたが、その結果を受けて悔し涙を流したと聞いています。
「やっぱり最終的には(8日間の戦いで)体力的にキツくなりましたね。また、自分ではそこまでプレッシャーを感じていないと思っていたんですけど、終わってみると、自分が自分自身にプレッシャーをかけていて、メンタル的には(今までで)一番苦しかった試合になりました。
終わった時は、悔しいという気持ちの一方で、『やっと終わった』という......そんな感じもありました」
――自らかかけていたプレッシャーとはどういったものだったのでしょうか。
「まずは、20位以内に入らないといけないという重圧。これまで日本人のトップ選手たちは、Qシリーズを難なくクリアして米ツアーに参戦されています。自分も『失敗はできない』というプレッシャーがあったのだと思います。20位以内ということに対して、自分でバーを引きすぎちゃったな、と」
――「バー」というのは、どういったことでしょうか。
「20位以内までに絶対に入らないといけないと、自分のなかで(強く)線を引いてしまったんです。そこは、反省点でした」
――Qシリーズで西村プロを苦しめたのは、日本との芝質の違いでしょうか。それとも、飛距離でしょうか。
「苦しんだのは下(芝)がものすごくウェットで、キャリー勝負になったのもあります。今まで戦ってきたなかで、最も(海外の)他の選手との距離の差を痛感しましたし、コースが長く感じました。軽く50~60ヤード、オーバーされることもあって......。
得意のショートゲームもなかなか生かせなくて。日本ツアーであれば、パー5でも3打目にはショートアイアンでしっかりチャンスにつけられればいいと考えてプレーできるんですけど、Qシリーズでは3打目でもウッドを持たされたり、ロングアイアンを持たざるを得なかったりすることが多くて......。自分の強みがまったく生かせませんでした。正直、『こんなところで戦っていけるのかな』と、思い始めてしまいました」
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