諸見里しのぶが渋野日向子を分析「すぐに成績ばかり求めるのはおかしい」 (2ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

――今の若い選手たちには、強みや個性があると感じますか。

 そう思います。古江さんは淡々としたプレーをするのが特徴で、小技がうまく、ボギーを打たないゴルフを身上としていますよね。西村さんは、体格は小さいですが、体をうまく使ったスイングで飛距離もそれなりに稼ぎますし、全体的に引き出しが多いと思います。原さんは"飛ばし"という武器をうまく使っています。リコーカップの時には、ロングホールでしっかりバーディーを取っていて、強みを活かしたコースマネジメントができているなと感じました。それにしても若い選手たちはみんな仲がいいですよね。

――優勝した瞬間は、仲のいいプロが水を掛け合ったりしていますよね。

 誰かが優勝した次の日には、同期プロが集まって、お祝いの食事をしているそうです。私の場合は、ほかの選手よりも1時間でも多く練習してやろうと思っていて、同期でご飯に行くことはありませんでした。当時は同期の(上田)桃子をはじめ、不動裕理さんや古閑美保さんなど強い先輩がたくさんいたので、勝つためにはどうすればいいかずっと考えていました。私は特に負けず嫌いだったんだと思います(笑)。

――メジャー優勝者だと永峰咲希選手も日本女子プロゴルフ選手権でようやく2勝目を手に入れました。

 実は彼女がプロデビューした年に一緒に回ってるんです。すごく印象的なのはドライバーショット。40ヤード近く置いて行かれたことがあったんです。あとはロングアイアンのキレのよさがとても印象に残っています。期待されながらもなかなか勝てず、2018年のフジサンケイクラシックで初優勝して、2勝目がメジャーだったことはとても立派です。もともとポテンシャルはありましたし、2020年に入ってショットの安定性に磨きがかかっていたのが優勝の要因かなと思います。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る