【木村和久連載】はや楽しみでならない「シブコ・チルドレン」の躍動 (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 そんなわけで、今現在は、全国で"シブコ・ファミリー"がどんどん増殖しています。「三つ子の魂百まで」と言いますから、シブコに握手をしてもらったり、サインをしてもらったりした子の将来が楽しみです。

 そんな"シブコ様"シンパは、今後いったいどうなるのでしょうか? ちょっと考えてみましょう。

(1)立派なスポーツ選手
 渋野選手の影響を受けた、ひと握りの才能ある子どもたちは、立派なスポーツ選手になるんじゃないでしょうか。ゴルフをやって、やがて来るであろう"シブコ・チルドレン"全盛時代を担うのかもしれません。

 けど、もともと渋野選手もソフトボールをやっていましたからね。彼女の影響を受けた子どもたちも、ゴルフひと筋というわけではなく、いろいろなスポーツをやって、そこから自分に合っているジャンルを探すんじゃないですかね。

 そもそも岡本綾子プロやジャンボ尾崎プロが活躍しているように、ソフトボールや野球出身者は、ゴルフとの相性がよろしい。

 しかも、渋野選手なんか左打ちだから、ゴルフの逆スイングを知らないうちに覚えているんですな。これは、片山晋呉選手が練習で取り入れているメニューです。利き打ちとは逆で打つと、また違った世界が見えて、それが本来の打ち方にも有効な作用をもたらし、スイングや体のバランスを整える効果もあるそうです。

 とにもかくにも、回り道しながらも、最後はゴルフで大成する――そういうことを夢見ている親子は、結構多いと思います。

(2)とにかく元気に生きてゆく
 渋野選手の影響を受けたからといって、将来ゴルフで頂点を極めることができるのは、ごく一部の選ばれし人だけです。

 けど、渋野選手の影響を受けて育ったのなら、「積極的に明るく、人生を元気に生きていこう!」という気持ちを持った人間になっているんじゃないでしょうか。そして、ゴルフ関連の仕事、たとえば子ども向けのコーチや指導者になっても、あるいは普通のOLであったとしても、元気ハツラツ生きていく。それで十分だと思います。

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