渋野日向子「帰りたいと何回言ったか」。つらくても笑顔で攻めた4日間 (5ページ目)

  • text by Sportiva
  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko

 樋口がメジャーを勝って以降、日本人選手がメジャータイトルに近づいたことは何度かある。だが、その最終日に見た光景の多くは、外国人選手がスコアを伸ばしていくなかで、ズルズルと後退していく日本人選手の姿だった。

 ゆえに今回も、3番ホールで渋野がダブルボギーを叩いた際には、頭の中で嫌な予感をかすめたファンもいたのではないだろうか。しかし、渋野は違った。果敢に攻めて、勝敗のカギを握るバックナインでスコアを伸ばして、世界一線級のプロたちを振り切った。

 渋野のゴルフは、見ていて気持ちよく、本当に楽しかった。それこそ、勢いを増す「黄金世代」の真骨頂かもしれない。新たな時代に突入した日本女子ゴルフ界の今後がますます楽しみだ。

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