【木村和久連載】令和の始まりに、30年後のゴルフ界を想像してみる (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(5)地方の中学校、高校でゴルフ部ブーム
 これは、日本の「ゴルフ場の倒産件数が過去最高を更新」といったニュースが毎年報道されるようになったら、というのが前提です。実際、30年もしたら、現在およそ2400あるゴルフ場のうち、2~3割はなくなっていると思うんですよね。

 そうなったら、ゴルフ人口の減少を黙って見ていても仕方がありません。地方のゴルフ場は、近くにある中学校や高校に対して、ゴルフの授業を積極的に導入するように働きかけるでしょう。その延長戦上で、ゴルフ部の活動を応援する動きが活発になると思います。

 ゴルフ人口を増やすには、子どもの頃から日常的にやらせること。これが、一番いいと思います。三つ子の魂百まで、と言いますからね。

(6)服装の自由化
 服装の自由化と言うと、高校生の生徒会みたいですが、ジャケット着用での来場などを義務づけているゴルフ場の経営者は、そろそろ頭を冷やして、考え方を柔軟にしたほうがいい、という話です。

 だって、ジャケットを着て車に乗ると、ジャケットの背中部分がシワだらけになります。それが面倒くさい。

 だいたいスポーツ施設に行くのに、ジャケット着用はおかしいです。プロ野球チームの移動日じゃないんですから。

 ゴルフ場としては、カントリー倶楽部に来場するわけだから、倶楽部のルール&マナーとして「ジャケットを着ろ」と言っているのです。つまり、倶楽部の品位を保ちたいのです。

 しかし、もはやゴルフ場がどんどん倒産する時代。品位うんぬんなんて、言っていられませんよ。ゴルフ場の経営者は、積極的にカントリークラブから単なるスポーツ施設への宣言をして、ついにはセミパブリック宣言までしちゃいましょう。肩肘張らずに入りやすいゴルフ場として営業なさったほうが、お客さんは増えると思うんですけど。

 ラウンド中は、ポロシャツ着用。これさえ守れば、クラブの品位は保てると思います。

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