【木村和久連載】スコアなんて関係なし。ラウンドバトルを制する方法 (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 おごったほうは、スコアそっちのけで「ここのショートはいつもアゲているから、強めだね。あぁ~、ツツジが満開で見頃だ。ここで写真撮っていく人、多いよ」なんて、メンバー気取りになって、余裕しゃくしゃくです。

 しまいに、お昼休みに「今日はランチパックだけど、飲み物は別なんだ。ドリンク代は、オレにつけていいから、ビールでも飲んで」とやったら、完全にこちらの思うツボ。相手はもう「ヘタクソ」とか「ヘボ」とか言ってきません。逆に気を遣って、「なかなかいいコースですね」とか、「それ、オーケー」とか言って、長いパットもオマケしてくれちゃったりして。

 結局、連れてきた友達は"常連作戦"にまんまと引っかかり、勝った負けたは二の次になって、こちらの懐の深さに感銘してしまうのです......って、ほんまかいな。

(3)幹事をやる
 たとえば、夏の北海道ゴルフツアーを、4人とか8人とかで行くとしましょう。その幹事をやればいいのです。

 チケットの手配や、夜の食事、あるいは観光スポットの選定など、細かいことを決めて着々と遂行します。すると、同行メンバーから称賛の声が上がります。みんな、金だけ払って、細かいことはやりたくないからです。

 そのツアーを開催中は、いわば学校の先生が生徒を引率するようなもの。同行メンバーは言うことを聞いて従ってきます。もちろん、ラウンドでもそれなりの敬意を払ってくれますので、見下されることはありません。

 面白いのは、幹事の名前でツアーを申し込んでおくと、どこの施設に行っても、幹事だけではVIP扱いです。「お世話になっております。木村さま、今日の夕食は何時からにしましょうか」とかね。幹事は団体を引き連れてくる、大切なお客さまなんですね。

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