根強い人気の「シンデレラガール」。斉藤愛璃が表舞台復帰へ奮闘を誓う (2ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 クォリファイングトーナメント(QT)で結果を残してレギュラーツアーに参戦するも、思うような成績は残せなかった。2014年~2016年までの3年間でトップ10入りはわずか4回。シードを得るまでには至らなかった。

 さらに、QTでの出場資格も得られなかった2017年シーズンからは、レギュラーツアーの出場は主催者推薦などで得た数試合のみ。下部ツアーとなるステップ・アップ・ツアーと並行して戦うシーズンが続いている。

 そして今年も、「ステップ・アップ・ツアーを軸に、主催者推薦をいただいたレギュラーツアーに出場します」と斉藤。根強い人気を誇るゆえ、推薦出場は最大8試合となるが、今季もすでに「7試合の推薦出場が決まっています」と言う。

"ルーキーイヤー"の開幕戦での初優勝は、今でも多くの関係者やファンの間で強く印象に残っていることは間違いないだろう。

 斉藤が自らの現状について、ゆっくりと語り始める。

「私がプロテストに合格したのが2011年なので、(本格的にツアー参戦を果たしてから)今年で8年目です。ここまでゴルフを続けてきて『長かったな』と感じています。それはたぶん、よくなかったことばかりだったからだと思います。プロ1年目から優勝して、そこからずっとよくなかったので......。

 悪い時期はなかなか思うようなゴルフができなくて、ケガもしたりして、自分がやりたいゴルフができませんでした。もちろんここ数年で、ツアーのレベルがとても上がってきていることも実感しています。でも(そんな状況にあっても)自分のやることは『できている』と感じています」

 苦労の連続だった。それでも斉藤は、成績が出せないなか、どうにか食らいついてツアー参戦を続けてきた。その事実は、決してぞんざいに扱われるようなものではない。

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