マスターズが開幕。松山英樹は「不安ばかり」でも、逆に期待が膨らむ (3ページ目)

  • 三田村昌鳳●取材・文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

 今年のマスターズ攻略のカギとなるのは、前半9ホールでのスコアのまとめ方だと思う。特に、5番ホール(パー4)がおよそ40ヤード近く延びて、495ヤードの最難関ホールとなったこともある。

 かつて、マスターズ優勝6回を誇るジャック・ニクラウスは、「5番ホールが難しいのは、本来ショートアイアンで受けるグリーン形状なのに、そこでロングやミドルアイアンで攻めなければいけないことだ」と言っていた。

 それが、近年では進化したクラブ、ボールによって、どの選手もショートアイアンで狙える時代に変わっていたが、再び今年から、本来あるべきホールの特性を再現すべく、40ヤード距離を延ばしたのだ。松山もその長さに驚いたという。

 それでなくても、前半はなかなかアンダーパーで回りにくい。まずは、そこをイーブンパーで切り抜けること。そうすれば、後半のチャージにつながる。

 今季、松山はここまでトップ10に3回入っている。それも、マスターズに向けて尻上がりの状態での成績だ。「不安いっぱい」で、根を詰められなかった松山の状態が、吉と出てほしい。

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