ゴルフをやめた才能豊かな姉の代わりに。プロ2年目、松田鈴英の覚悟 (4ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 こちらが、松田選手の活躍を見て、ゴルフをやめると言ったお姉さんが一番ホッとしているんじゃないですか? と聞くと、松田は「ハハッ! 本音はどうかわかりませんが、それはあるかもしれませんね」と言って笑った。

 7月のセンチュリー21レディスでは、姉の唯里さんがキャディーを務め、その後も技術面やコースマネジメント、トレーニングメニューなど、唯里さんがいろいろなことを教えてくれているという。

「姉が私のキャディーをしてくれたりするのも、たぶん(私に)めっちゃ気を使ってくれているんだろうなって思うんです(笑)。来年も2試合くらい、(姉が)バッグを担いでくれるみたいです」

 家族が、有能な姉に託した"プロゴルファー"という夢は、いつしか"重荷"となって、挙句の果てには、妹の背中に重くのしかかった。だが、その"重荷"も今では家族で分け合って、松田本人は楽しく、充実したプロ生活を送っている。

 その姿が、家族にはとても頼もしく、輝いて見えるのではないだろうか。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る