地球レベルの注目度。米メディアはこの1年、松山英樹をどう伝えたか (3ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Golffile/AFLO

 年が明けて本格的にツアーが始まってからも、松山は2月のフェニックスオープンで優勝。大会連覇を遂げて早くもシーズン2勝目を飾ると、一気にメジャー初優勝への期待も高まった。特に4月のマスターズへの期待は、周囲でも大きく膨らんでいった。

 実際にこの頃、優勝を予想するパワーランキングでは、松山は出場試合のほとんどでトップ3以内に入っていた。

『High Standards』(ハイスタンダーズ=高い基準)

 このフレーズは、この1年で何度耳にしただろうか。松山がショットを打ったあとの、彼のリアクションに対するコメントである。

 松山はショットを打ったあとに、クラブから手を放したり、自らが納得のいかないショットだと、不満な表情を見せたり、ときにがっくりと肩を落としたりするが、そのショット自体の結果が悪くないことがしばしばある。その際、多くのテレビ解説者や実況アナウンサーらがそう表現する。

「ヒデキは、まるでミスショットをしたようなアクションをとっているが、ボールはピン3mについている。いったい、どれぐらいのショットであれば、彼は満足するのだろうか(笑)。ヒデキのスタンダードは相当高いのだろう」

 確かに、松山が求める基準値は高い。米メディアでなくても、そう思う。

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