次は全米プロ。全英を制したスピースのキャリア・グランドスラムなるか (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 しかし、全米オープンだけは縁がない。故ペイン・スチュアート(アメリカ)に惜しくも敗れた1999年大会から、2位はなんと6度も経験しているが、頂点に立つことはできていない。今年の全米オープンは、娘の高校の卒業式に出席するために欠場したミケルソン。彼に残された時間、トップレベルで活躍できる期間は決して長くはないだろう。なんとかこの数年の間に、母国のナショナルオープンを制してキャリア・グランドスラムを成し遂げてほしいものだが......。

 ミケルソンに比べれば、28歳のマキロイにはまだ十分な時間がある。初のメジャー制覇は2011年の全米オープン。翌2012年に全米プロ、2014年に全英オープンを制して(同年、全米プロも優勝)、キャリア・グランドスラム達成にリーチをかけた。

 だが、初のメジャー制覇を飾った全米オープンの2カ月前、初日から首位を快走していたマスターズでは最終日に大失速。歴史的な敗北を喫してから、同大会では上位争いに加わることはあっても、"グリーンジャケット"を手にするまでには至っていない。

 ゆえに、マキロイは昨季(2015-2016シーズン)、スピースを抑えてフェデックスカップを制した際、自らと同じように大崩れしてマスターズの連覇を逃したスピースについて聞かれ、こう語っている。

「ぜんぜん同情なんてしていないよ。なぜなら、彼はすでにグリーンジャケットを一着持っているんだからね」

 世界ランキング4位のマキロイと、同2位に浮上したスピース。どちらが先にキャリア・グランドスラムを達成するのか、注目される。

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