【木村和久連載】英国人は批判的でも「乗用カートよ、永遠なれ!」 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

◆乗用カートの恩恵
(1)山岳コースが面白い戦略コースに変貌
 昔は、山岳コースと聞いただけで、そのゴルフ場は敬遠されたものです。今から30年くらい前はカートなんて珍しく、歩きのプレーが多かったですからね。登りはほんときつかった。だから、山のコースへ行く前には、必ず「乗用カートあるの?」と聞くのが"お約束"でしたもの。

 結果、乗用カートのない山岳コースは敬遠されて、人気がありませんでした。それが、乗用カートの導入によって、風向きがガラッと変わるのです。「なかなか面白いコースだよね。打ち下ろしが爽快で、すごく飛んだ気がする」とか、好評を得るようになりました。

 乗用カートを使えば、登りもなんのその。コース間の移動も楽チンです。しかも、山岳コースはもともと不人気だったので、料金が安い。いいことずくめとなったのです。

(2)フル装備なら、まるで『ドラえもん』のポケット
 最新の乗用カートは、ナビゲーションシステムがついていますから、コースのレイアウトや、残り距離などもまるわかり。そのうえ、スコアを打ち込めるのもあって、スコアカードも入りません。

 そうした機能があると、仲間うちで複数の組に分かれてプレーしたときは、グループ内の順位表が表示されます。「前の組、バーディーかよぉ~」とか、「オレ今、トップじゃん」とか言ったりして、あたかも自分がトーナメントに出場しているような気分に浸れます。これは、結構楽しいです。

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