【ゴルフ】苦悩する香妻琴乃「どうしたらいいか、答えが出ない」 (3ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

「不調の要因ですか……。ひとつは、周囲からの期待とプレッシャーを感じてしまっているのはあります。もうひとつは、腰痛が改善しないことです。そのため、今はすべてにおいて自信がないんです。それが原因で、アドレスする時間が少し長くなったり、スイングのタイミングがずれたりして、細かい部分のミスにつながっていると思います」

 香妻は今季、周囲から注目されるシーズンになることはわかっていた。しかしそれは、彼女が想像する以上だった。各メディアからの取材依頼はもちろん、香妻について回るギャラリーの数も、昨年とは比べものにならないほど増えた。それには、さすがに香妻も面食らった。

「今季は、メディアの方々から『出遅れていますね』って言われるんです。それは、昨季の実績があるからだと思うのですが、(私は)まだツアー優勝もしていないし、今季も簡単に結果を残せるなんて思っていないんですよ。その辺(自分と周囲とのギャップの違いに)は、ちょっと戸惑っています」

 そうは言っても、そうした周囲の期待は彼女自身の励みにもなっていて、香妻自身、そこまで大きな問題だと思っていない。最大の悩みは、腰痛だ。

 香妻は昨季も、手首と腰に痛みを抱えながらプレイをしていたが、それは短期間で痛みが消え、プレイに大きな支障をきたすことはなかった。しかし今回の腰痛は違う。開幕戦から痛み出して、それから3カ月経った今でも、痛みが和らぐことがないようだ。そんな状態では、プレイがままならないのはもちろん、結果が出ないのも当然だ。

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