【ゴルフ】比嘉真美子「2年目のジンクスって本当にあるのかな」 (3ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 そのためか、今季の比嘉のプレイからは迷いが感じられる。しかし比嘉は、1年目にあらゆることを経験できたことは「マイナスだと思っていない」と、きっぱり言う。

「(プロ1年目の昨季は)確かに、新たに学んだこと、知ったことがたくさんありました。でもそれは、すべてにおいて知っておいて損はなかったと思っています。勢いだけで勝てるんじゃないかって、思ってらっしゃるかもしれませんが、それには限界があります。いろいろなことを知って、吸収して、それを自分のモノにして成長していかないと、中身のない実力になってしまうと思うんです。今は、どんなに成績が出なくても、自分のやっていることを信じてやっていきたい。そして、自分が考えていることを、しっかりと噛み砕いて自分のモノにしていけば、きっと爆発するときが来ると思っています」

 そして比嘉は、「あまり心配しないでくださいよ」とでも言わんばかりの明るい笑顔を見せて、こう続けた。

「前半戦は予選落ちも多くて、いい成績が出せていないので『不調じゃないのか?』って言われるんですが、決してそんなことはないんです。体の調子だって、どこも悪くないんですよ。今はすべてがうまく噛み合っていないだけで、歯車が合ってくれば必ず結果がついてくると信じています」

 7月10日、比嘉が「待ちに待っていた」という、全英リコー女子オープン(7月10日~13日/イギリス)が開幕する。比嘉にとっては、2度目の海外メジャー挑戦となる。

「昨年の7位タイを越えることが目標です」

 そう言って、再びにっこりと笑った比嘉。世界の舞台で戦うことによって、比嘉の持ち味である思い切りのいいゴルフが展開できれば、“2年目のジンクス”を打ち破るきっかけとなるに違いない。

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