【女子ゴルフ】日本人のメジャー制覇は近い!ふたりの宮里が全米女子でつかんだもの (2ページ目)

  • テレビ朝日全米女子オープン取材班●取材・文 text by tv asahi US Women’s Open crew
  • photo by Getty Images

 実は、宮里美香のグローブには『100』という数字が書き込まれている。これは、宮里美香のメンタルトレーナーであるクリスチャンから受けたアドバイスで、「自分が決めたショットを100%信じて打つ」という意味が込められているという。

 3位に入った6月のショップライトLPGAクラシック最終日から始め、翌週のメジャー第2戦、全米女子プロゴルフ選手権でも2位タイに食い込んだ。そして、この全米女子オープンでも、グローブに書き込まれた『100』という文字を試合中に見て、一打一打、集中力を高めてプレイ。その結果、去年に続くトップ10入りを果たしたのだ。

 ゆえに試合後、彼女は目の前の結果に落ち込むことなく、今後への期待を口にした。
「18番のバーディーは気持ち良かった。(米女子ツアー優勝まで)本当にあと一歩のところまできていると思うので、それをどこでつかむかは、自分次第だと思います」

 一方、前週に今季2勝目を挙げ、初のメジャー制覇が期待された宮里藍は3オーバーで迎えた最終日、スタートの1番でおよそ1mのパーパットを外し、いきなりスコアを落としてしまう。その後は我慢のゴルフを続けていたものの、後半の10番、12番でボギー。さらに13番のパー3では、ティーショットを右の池へ打ち込み、痛恨のトリプルボギーを喫した。

 続く14番、この日初のバーディーを奪って、キャディーのミックと笑顔のハイタッチを交わしたが、反撃もここまで。トータル8オーバー28位タイのフィニッシュとなった。

 ホールアウト後、宮里藍は今大会の敗因をこう明かした。
「初日は、先週の優勝をうまく自分の中で消化できて、2アンダーで回れたと思うんですが、アンダーパーで回ると、そのあともまた、アンダーで回りたいという気持ちが出てくるもので、少しスコアを気にしてしまった部分があったかなと思います。パーでいいのだけれども、やはりバーディーを取りたいという気持ちのほうが強かった」
 
 初日、首位に1打差の2アンダー4位タイと絶好のスタートを切った。このことが、自らへの期待を高めたが、2日目以降は期待に反して、なかなかバーディーチャンスについてくれず、そのギャップでストレスが募り、ついに最終日に切れてしまったというのだ。

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