検索

ルイス・ディアスの移籍は堂安律ら日本人選手にも影響 各クラブの補強はどうなる? (2ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji

【ケインとのホットライン開通か】

 コロンビアのバランキージャでデビューしたルイス・ディアスは、アトレティコ・ジュニオールを経てポルトへ移籍。南米選手の欧州での登竜門とも言えるポルトガルリーグでの活躍で、2022年1月にリバプールと契約した。

 ルイス・ディアスが冬のマーケットでリバプールに来た当初、左サイドにはサディオ・マネがいたため、プレー機会は限られるものと思われた。しかし、マネは2022年夏にバイエルンへ移籍。マネがリバプールに残っていたら、ルイス・ディアスのキャリアはまた違ったものになっていたかもしれない。

 マネはバイエルンではフィットしきれず、ロッカールームで口論の末にサネに暴行した事件もあり、1シーズンでバイエルンを去ってアル・ナスルに移籍した。あてにしていたマネを失い、さらにサネを放出したバイエルンにルイス・ディアスというのは何かのめぐり合わせだろうか。

 CFにエースのハリー・ケインがいるバイエルンでは、本来の左ウイングとしてプレーするだろう。右利きのルイス・ディアスは左からカットインしてのシュートが十八番。ニア、ファーのどちらにも打ち分ける。縦への突破力もあり、右からのクロスボールに飛び込んで得点もできる。

 このくらいは現在の左ウイングとしてはむしろ普通だが、そのどれをとってもトップレベルのキレ、正確性、スピードを持っていて、さらにハードワークができて戦術理解度も高いところがルイス・ディアスの価値だ。

 模範的な左ウイングであるルイス・ディアスの加入で、ケインの得点チャンスは増えるだろうし、逆にケインやマイケル・オリーセのアシストでルイス・ディアスの得点力も生かされる。バイエルンにとっては手堅い補強だったのではないか。

2 / 3

キーワード

このページのトップに戻る