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三戸舜介「このままでは絶対にA代表になれない」 三笘薫や伊東純也を超えるために欠けているもの (2ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko

【オランダに帰ってから現実を見た】

── 大舞台でのゴールは大きかったですか?

「ええ。オリンピックという大きい大会で結果を残したのは、自分のなかですごく大きかったです」

── ただ、オリンピックのサッカーの注目度は、オランダ国内ではさほど高くなかった。

「日本でオリンピックのサッカーはものすごく盛り上がるので、オランダでもそういう感じだろうと思っていたんですけど、いざ来たら『あれ?』みたいな。オリンピック後にチームメイトに会っても『おつかれ!』と軽く言われる程度でした」

── オリンピック後、すぐにA代表に招集されることはありませんでした。

「すぐA代表に行けるとは思わなかったです。A代表で試合に出ている選手たちは、オランダリーグより上のレベルで戦っている人たち。それなのに自分はオランダで試合に出られていない......じゃあ絶対にA代表には行けないじゃん、という気持ちになって。オランダに帰ってから現実を見た、というか」

── 今のA代表を見ると、三戸選手のポジションには多数のライバルがいます。

「ポジションの視野的に一番慣れているのは左なんですけど、今のA代表のフォーメーションで自分が入るとしたら、ウイングバックか3-4-3のシャドーかなと。でも、ウイングには三笘薫(ブライトン)さんだったり伊東純也(スタッド・ランス)さんだったり、出てくる名前がみんなすごいじゃないですか」

── 目指して、超えていく相手ではあります。

「もちろん目指していますし、超えていきたいと思っています。そのためには、やっぱり決定力ですね。ゴール前で仕留める力というか」

── ドリブルやラストパスといった過程ではなくて、ゴールという結果。

「そうです。点を取って結果を残せば上に行ける世界だなって、海外に来てあらためて思いました。結果がすべて。だからプレーにおいても、細かいところを突き詰めていかないといけない。たとえば、中村敬斗(スタッド・ランス)くんはめちゃめちゃ上手ですけど、さらに決定力があるのが強みだと思う。だから自分も決定力を高めたいなと」

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