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2026年ワールドカップで大注目! スウェーデン代表の強烈なアタッカートリオ (3ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji

【プレースタイルの違いはルーツの違い】

 3人のプレースタイルが違うのは、それぞれのルーツに由来しているように思える。

 イサクはスウェーデンのソルナの生まれだが、両親はアフリカ北東部のエリトリア出身。イサクと同じくソルナ生まれのヘノク・ゴイトムはスウェーデンのアンダー世代代表で活躍した後、エリトリア代表になっている。現在40歳の先輩のスリムな背格好はイサクとよく似ていた。

 スウェーデンの黒人選手としては1990年代に活躍したマルティン・ダーリンが有名だが、ダーリンは父親がベネズエラ人。イサクやゴイトムとは違って長身ではあるがガッチリした体型だった。イサクはこれまでいなかったタイプのアタッカーだ。

 ギェケレシュは祖父がハンガリー人。ハンガリーはかつて1950年代には「マジック・マジャール」と呼ばれ、サッカー史上でも最強クラスの代表チームだったことがある。現在、ベストゴール賞にその名を残しているフェレンツ・プスカシュ、名プレーメーカーのヨゼフ・ボジク、「偽9番」で有名だったナンドール・ヒデクチなどの名手がいたが、パワフルでスピーディーな点取り屋だったシャンドール・コチシュがギェケレシュと似ている。

 クルゼフスキはマケドニア系。パルマに所属していた時には監督から「モハメド・サラーに似ている」と評され、本人はケヴィン・デ・ブライネとエデン・アザールを参考にしていたそうだが、名前が同じせいかプレースタイルは旧ユーゴスラビアのデヤン・サビチェヴィッチを彷彿させる。サビチェヴィッチはモンテネグロ人なのでマケドニアではないが、粘っこいドリブルは東欧の香りがする。

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