チェイス・アンリが語る苦い過去 日本代表入りも期待されるDFは高校時代に自信をなくしかけた (2ページ目)
【きっかけは高校3年時の練習参加】
── 今季はチェイス選手を取り巻く状況が一変しました。どう感じていますか?
「試合にいっぱい出られて、いろんな経験もできて楽しいです。ただ、楽しいは楽しいですけど、難しいこともあって......自分の課題がもっと見えてくるので」
── 今日の練習でもシンプルな「止める・蹴る」をやっていました。それは課題のひとつなのですか?
「そうですね。練習後に俺が『やりたい』っていったらコーチが付き合ってくれて」
── 昨季までシュツットガルトのテクニカルコーチだったナサニエル・ワイス氏(現バイエルン・セカンドチームのマンツーマンコーチ)が「チェイスの希望で『止める・蹴る』の練習を毎日していた」と話していた記事を読みました。それと同じような練習ですか?
「そうです。ネイト(ワイス氏)がいた時は、いつもそういう練習をしていました。今はいないから、別のコーチとやっている感じです。俺、ネイトのおかげでシュツットガルトを選べたんです。ああいう(基礎技術に関する丁寧な)練習をしたいなって思っていたので、海外への移籍を決断しました」
── きっかけは何があったのですか?
「たしか高校3年の時かな、シュツットガルトの練習に参加したんです。期間は1週間くらいで短かったし、ブンデスリーガのシーズン中でもあったので、トップチームはみんな疲れているから練習もたいしてやらなくて。あくまで試合前の確認、という感じでした。
でも、セカンドチームの練習に参加した時にネイトがいて、そういうテクニカルな練習をずっとやったんです。そうしたらすごく気にかけてくれて、『お前、ここに来てずっと一緒にやろうぜ』と声をかけてくれたんです。やっぱり基本が一番大事ですからね」
── ネイトさんは「チェイスの向上心があってこそのトレーニングだ」と言っていたようです。
「基本的な練習を繰り返して、その取り組んでいることができるようになると、やっぱり楽しいですからね。でも、だらだらとやっていると、ああいうのは飽きるんです。今日のように全体練習後に短時間で集中してやれば、ちょうどいい感じです」
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