三笘薫が語ったマンチェスター・シティ攻略法 31歳指揮官も「彼は最高のチームプレーヤー」と称賛 (3ページ目)
【ホームならではの展開だった】
この日のシティ戦では、その教訓が生かされたのだろうか。三笘は語る。
「そうですね。今日はセカンドハーフでもっとつなげた。前回はつなげなかったので、(今日は)勇気を持ってやれたと思います」
そして、実際にピッチ上で手応えを感じながら、プレーできていたことも明かした。
「あれだけ押し込んで、あれだけ後ろがセカンドボールを拾ってくれれば、サポーターも後押ししてくれる。ホームならではの展開だったと思います」
ブライトンのサポーターの一体感は、現地で取材するたびに強く感じるものだ。この日もメリハリのある声援が後半になると大きくなっていき、同点となったあとはさらに力強くチームをサポートしていた。
シティという圧倒的な強者を逆転で下したチームのファンは、帰りの電車の車内でも「シーガルズ!」や「アルビオン!」(ともにクラブの愛称)といった掛け声で騒いだり、選手の応援歌を合唱したりして、パーティーを始めていた。駅に着くと、その声は高い天井に響き渡り、楽しい土曜日の夜の始まりを予感させた。
アンジェ・ポステコグルー監督が統率するトッテナム、守田英正を擁するスポルティング、そして三笘が所属するブライトン――。世界一との呼び声も高いシティが喫した4連敗のうち、ここ3つはすべてJリーグ経験者のいるチームだった。ブライトンの夜に、同胞として誇らしい気持ちになれた。
著者プロフィール
井川洋一 (いがわ・よういち)
スポーツライター、編集者、翻訳者、コーディネーター。学生時代にニューヨークで写真を学び、現地の情報誌でキャリアを歩み始める。帰国後、『サッカーダイジェスト』で記者兼編集者を務める間に英『PA Sport』通信から誘われ、香港へ転職。『UEFA.com日本語版』の編集責任者を7年間務めた。欧州や南米、アフリカなど世界中に幅広いネットワークを持ち、現在は様々なメディアに寄稿する。1978年、福岡県生まれ。
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