三笘薫以上の選手はイタリア代表、スペイン代表にいない 左ウイング輩出国がわかる歴代ベスト20選手 (2ページ目)
【最強左ウイングの泣きどころ】
【10位】クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)=右利き
右ウイングもこなしたが、左ウイング、センターフォワード(1トップ)が多かった。左か真ん中か。マンチェスター・ユナイテッドの一員としてバルセロナと対戦した2008-09シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝では、国内リーグとは異なり、4-3-3の1トップとして出場した。
現在はアル・ナスル(サウジアラビア)に所属するクリスティアーノ・ロナウドこの記事に関連する写真を見る 対するバルサのリオネル・メッシも同様。右ウイングから1トップにポジションを変えて臨んだ。攻撃はいいが守備に問題を抱える両スーパースターを、アレックス・ファーガソン、ジュゼップ・グアルディオラ両監督は、CL決勝という大一番に、ウイングではなく1トップとして起用した。相手のサイドバック(SB)とセンターバック(CB)。攻め上がりを警戒すべきはSBになるからだ。
1-0のバルサリードで迎えた後半21分、ファーガソンは攻撃強化のためディミタール・ベルバトフを投入。1トップに据えた。ロナウドはそれまでパク・チソンが務めていた左ウイングに回った。その守備面がなにより心配された。対峙するのはバルサの右SBカルレス・プジョル。そのわずか4分後のことだった。マンUのGKエドウィン・ファン・デル・サールからのゴールキックがロナウドめがけて蹴り込まれる。だがボールは競りかけたプジョルにこぼれる。ロナウドに奪い返そうとする姿勢はない。
プジョルから右ウイング、サミュエル・エトーにボールが渡ったその2つ先のプレーでバルサに追加点が生まれた。エトーのクロスの跳ね返りをシャビ・エルナンデスが入れ直す。そのクロスがメッシのヘディング弾につながるアシストとなった。世界最強の左ウイングの泣きどころが露呈した瞬間だった。
【9位】クラウディオ・ロペス(アルゼンチン)=左利き
最も印象深いのは1999-20シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)だ。伏兵バレンシアの切り込み隊長としてチームを牽引。クラブ史上初の決勝進出に導いた。準々決勝のラツィオ戦、準決勝のバルセロナ戦は、採点するならば9以上だった。両チームともクラウディオ・ロペスにやられたと言っても大袈裟ではない。ラツィオは当時、欧州の強豪だったので、2試合連続番狂わせの立役者になったわけだ。
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