メッシの目の前にある移籍の選択肢は4つか。そのなかでバルサ復帰が有力視される理由 (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 バルセロナ以外にメッシが心から居心地よくプレーできる場所はない。パリで受けた冷たい仕打ちで、彼はより強くそれを感じているに違いない。マイアミもニューカッスルもサウジアラビアも、彼には見知らぬ新しい土地だ。ニューカッスルでネイマールとまた一緒にというアイデアは多少気になるかもしれないが、メッシがバルサにひと足早く行き、その後、ネイマールを呼び寄せる可能性もある。

 そう思う根拠となるキーパーソンがふたりいる。ひとりはバルセロナ監督のシャビ・エルナンデス。PSGで監督との確執が続いたメッシにとって、気心の知れたかつての盟友のもとでプレーできることは願ってもないことだろう。そしてもうひとりはアンドレス・イニエスタ。仮に日本からスペインに戻った場合、彼はそのままバルサの幹部になるという噂がある。もしそうであれば、メッシの居心地はさらによくなるに違いない。

 メッシの去就について、カタルーニャのメディアは最近、わざとらしいほど沈黙を守っている。PSG退団がよりスムーズにいくよう、できるだけ波風を立てないようにしている気がしてならないのだ。

 選手メッシの最終章が、ほどなく始まろうとしている。

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