カタールW杯の優勝国を浮き彫りにする「4つのジンクス」。「バロンドールの呪い」やFIFAランキングなどから導き出された国は? (2ページ目)
◆FIFAランキングの法則
W杯の組み合わせ抽選にFIFAランキングが用いられるようになった 1998年W杯以降、優勝チームはすべてトップシードの国となっている。今回は、開催国のカタールをはじめ、ベルギー、ブラジル、フランス、アルゼンチン、イングランド、スペイン、ポルトガルの8カ国となるが、より有力視されるのは先の「レアル・マドリードの法則」で絞られた8カ国と重複する国。ブラジル、フランス、スペイン、ベルギーの4カ国である。
また一方で、1992年12月にFIFA加盟国の公式ランキングが算定されるようになってからこれまでに7度のW杯が開催されてきたが、開幕直前にFIFAランキング1位のチームが大会を制した例はない。そして今回、W杯前最後(10月6日)のFIFAランキングで1位になったのは、ブラジル。同国の優勝はないと見ていい。
残るは、フランス、スペイン、ベルギーの3カ国。ちなみに、大会直前のランキングで最も優勝しているのは2位のチーム。今回の2位はベルギーとなっているが、はたして......。
【大会直前のFIFAランキング1位国のW杯成績】
1994年W杯:ドイツ=ベスト8
1998年W杯:ブラジル=準優勝
2002年W杯:フランス=グループリーグ敗退
2006年W杯:ブラジル=ベスト8
2010年W杯:ブラジル=ベスト8
2014年W杯:スペイン=グループリーグ敗退
2018年W杯:ドイツ=グループリーグ敗退
【W杯優勝国の大会直前のFIFAランキング】
1994年W杯:ブラジル=3位
1998年W杯:フランス=18位
2002年W杯:ブラジル=2位
2006年W杯:イタリア=13位
2010年W杯:スペイン=2位
2014年W杯:ドイツ=2位
2018年W杯:フランス=7位
◆優勝監督の法則
これまで21度のW杯が開催されてきたが、すべて自国の監督が率いたチームが優勝している。となると、前出で絞られた3カ国のうち、スペイン人のロベルト・マルティネス監督が指揮を執るベルギーは厳しい状況。ジンクスどおりならば、初優勝はお預けとなる。
ちなみに、他国を率いて最もW杯優勝に近づいたのは、1958年W杯でスウェーデン代表を率いたイングランド人ジョージ・レイナー監督と、1978年W杯でオランダ代表を率いたオーストリア人エルンスト・ハッペル監督。いずれも準優勝に終わって、栄冠にあと一歩届かなかった。
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