「冨安健洋にかかる期待は大きい」。アーセナルがCL出場権獲得に必要なポイントを英国人記者が解説 (3ページ目)
シーズンを通しての活躍に期待
生え抜きのブカヨ・サカやエミール・スミス=ロウ(以上イングランド)をはじめ、マルティン・ウーデゴール(ノルウェー)、ガブリエウ・マルティネッリ(ブラジル)など、アーセナルには若くてエキサイティングなタレントが揃っている。
けれども、彼らに昨季と同等以上の数字(昨季リーグでサカは11得点7アシスト、スミス=ロウは10得点2アシスト、ウーデゴールは7得点4アシスト、マルティネッリは6得点6アシスト)を求めても、若手には浮き沈みが起きやすい。そう考えると、やはり何よりももっとも重視すべきは、守備の安定と言えるか。その意味でも、冨安にかかる期待は大きい。
アルテタ監督には戦術的な柔軟性があるものの、おそらく彼は現在のスカッドに適した形を見出したはずだ──4-2-3-1か、4-1-4-1だ。マイボールを最後尾からつなぎ、攻撃は主に右サイドを経由する。ホワイトから冨安、ウーデゴール、サカと連なっていく得意のパターンだ。プレシーズンでも、その練度を高めていることだろう。
シティ、リバプール、チェルシーの3強はもちろん、アントニオ・コンテ監督が初のフルシーズンに臨むトッテナム、智将エリック・テン・ハフを迎えたユナイテッドと、ライバルたちも実に強力だ。
若手の多いアーセナルの現実的な目標は、今季もCL出場権が手に入るリーグ4位となるだろう。ただし昨季に証明されたように、それさえも簡単ではない。そのためにも、守備の要のひとりに成長した冨安がシーズンを通して健康体を保つことが重要になる。
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